中日中田翔内野手(34)が移籍1号を放った。1-1の同点で迎えた5回2死走者なしの第3打席。2打席凡退したベテランは、ヤクルト先発サイスニードの2球目スライダーを強振。すくい上げた打球は竜党の待ち受ける左翼スタンドに飛び込んだ。勝ち越し1号ソロ。ベンチもファンも感激する一撃になった。

得点力不足解消の切り札として中日に移籍した。オプトアウト権を行使して、巨人との複数年契約を破棄。「僕は立浪さんの1本の電話で本当に(移籍を)決意した。純粋にありがたかった。僕なんかに筋を通してくれたのもありがたかった」。交渉解禁後の即行ラブコールで即決した。

新天地での開幕戦には覚悟も秘めた。プロ17年目のベテランにとっては日本ハム、巨人に次ぐ3球団目。背番号「6」のブルーのユニホームで15年連続での開幕スタメンに「4番・一塁」で名を連ねた。「もうやるしかない。やる自信もある。ダメだったら辞めるだけ。僕にとって野球人生もラストスパート。ダメだったら。球団から必要ないよと言われたら、そこまでだから。それを言われるまでは、全力で突っ走るだけ」。中日での初キャンプに臨む中で決意を口にしていた。

立浪監督は就任以来、2年連続最下位の屈辱に甘んじた。「選手ももちろん悔しいだろうけど、監督が一番悔しい。みんなで頑張って男にしたい」。強竜打線の軸を期待される中田が新天地での最高のスタートを切った。

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