静岡学生野球春季リーグが開幕し、2季ぶりの優勝を狙う東海大静岡は、聖隷クリストファー大を3-0の完封で下した。先発のプロ注目左腕・宮原駿介投手(3年=静岡学園高出)が8回1安打無失点。7四死球と課題も残したが、チームを勝利に導いた。静岡産大は18-0の5回コールドで静岡理工大に快勝。31日も4試合が行われる。

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東海大静岡のエース宮原が、役割を果たした。7回参考ながら完全試合を達成した昨秋に続き、2季連続で託された開幕戦のマウンドは「しんどかった」。8回で7四死球を与え、球数も131球を費やした。それでも、1安打13奪三振無失点で白星発進に貢献。「悪い中でも『0』に抑え、勝ちきれたことは良かった。最低限の結果は出せたと思う」と汗を拭った。

140キロ台中盤の直球を軸に、初回先頭から5者連続三振と好発進した。しかし、4回だった。先頭への死球からリズムを崩すと、さらに2つの四球を与えて満塁のピンチを背負った。要所は締めたが、この日もセ・パ4球団のスカウトが見守るなどプロからも注目される左腕。「ストライクが入らず、修正もしきれなかった。2度とこんな投球はしたくない」と制球面に課題を残し、反省の言葉ばかりが口を突いた。

昨秋は先発ローテーションの一角として5勝を挙げたが、チームは3位。2季ぶりの頂点を目指す今季は、さらなる活躍が期待される。宮原は「投げた試合は全部勝ちたい。そのためにも、しっかり修正して次の試合に臨みたい」と顔を上げた。【前田和哉】

静岡産大 22年秋以来3季ぶりの優勝へ、大勝発進した。初回に5番清水陸玖外野手(1年)の中前2点適時打で先制。勢いに乗ると、先発全員の17安打で18点を奪った。公式戦初アーチとなる3点本塁打を含む3安打5打点と活躍した加藤祐作捕手(3年)は、「個人としてもチームとしても良い入りができたと思う。継続していきたい」と話した。