腕を振って、チームを開幕からの3カード連続勝ち越しに導いた。西武松本航投手(27)が日本ハム3回戦(エスコンフィールド)で、8回4安打1失点(自責0)で今季初勝利。初登板だった3月31日の楽天戦では5回5安打3失点の内容で、「前回悔しい試合でしたので、本当にやっとシーズンがスタートしたなという気持ち」とほっとした表情をみせた。

日本ハム打線相手に7回までわずか2安打、三塁を踏ませない投球をみせた。7回終了時点で球数67球、ゴロアウト6個、フライアウト11個。早いカウントから打たせ、9回100球未満で完封する「マダックス」達成の可能性もあった。

8回。失策も絡んで1死満塁のピンチを招くと、代打細川に押し出し四球を与えた。完封達成はならなかったが、94球で試合をつくった。「ストライクゾーン内での勝負がよくできた。古賀(捕手)が良さを引き出してくれて、それに応えて投げられたので、数が減ったかな」と振り返った。

前回登板からの1週間でフォームを見直した。「小さく、縮こまって投げてしまっていた部分があった。体を大きく使って全体で投げられるように」と修正して臨んだ。松井監督は「ナイスピッチング以外ない。松本らしい真っすぐ主体で投げられていた」と評した。

チームは開幕から6勝3敗で、ソフトバンクと並んで首位タイにつけた。今井、隅田、平良、武内ら、12球団屈指の先発陣が好調で、ここまでの9試合で15失点はリーグ最少。防御率も1・27で同1位だ。打撃陣も投手陣に引っ張られる形で、打率2割5分7厘、36得点と同1位の成績で、攻守がかみ合っている。松本の自己最多は21年の10勝。「キャリアハイを目指して、一生懸命腕を振って、1球1球投げたい」と前を向いた。【山崎純一】

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