阪神は11日、ドラフト1位下村海翔投手(22=青学大)が「右肘内側側副靱帯(じんたい)再建術(通称トミー・ジョン手術)」を行い、無事に退院したことを発表した。

下村は球団を通じて「支えていただいている多くの関係者の方から助言をいただき、手術を受ける決断をしました。入団してからなにもできず、もどかしい気持ちもありますが、自分の決断を尊重してくださった球団の方々への感謝を忘れず、1日でも早く復帰し、チームの力になれるように、今後のリハビリに誠心誠意取り組んでいきたいと思います」とコメントを発表した。

今春は2軍具志川キャンプスタート。大学時代の疲労回復を優先する方針で、スロー調整を進めてきた。ブルペンでの投球練習も、1度のみにとどめていた。

過去の症例では、20年11月に才木が右肘の同手術を受け、退院から約1年3カ月で実戦復帰。島本は同じタイミングで左肘の同手術を受け、退院から約1年6カ月で実戦復帰を果たしている。

中日では同じドラフト1位の草加勝投手(22=亜大)も同手術を受け、現在リハビリを行っている。一方で、巨人ドラフト1位の西舘勇陽投手(22=中大)は、開幕1軍で勝ちパターンの一角を担い、5試合で5ホールドをマーク。昨年のドラフトで東都大学勢が7人1位指名を受け、同一大学連盟最多となっていたが、プロ1年目は、いきなり明暗が分かれる形となった。

いきなりの試練を突きつけられた虎のドラフト1位右腕。今後は鳴尾浜でリハビリ生活に入る模様だ。

◆下村海翔投手(しもむら・かいと)2002年(平14)3月27日生まれ、兵庫県西宮市出身。小学3年時から「甲武ライオンズ」で軟式野球を始め、中学時代は「宝塚ボーイズ」に所属。高校は九州国際大付に進学し、甲子園出場経験はなし。青学大では4年時に計12試合で5勝を挙げるなど春秋リーグ連覇に貢献。最速は155キロ。174センチ73キロ。右投げ右打ち。遠投120メートル。

ドラ1の現状は?阪神下村海翔、中日草加勝がTJ手術>>