阪神は11日、ドラフト1位下村海翔投手(21=青学大)が「右肘内側側副靱帯(じんたい)再建術(通称トミー・ジョン手術)」を行い、無事に退院したことを発表した。

過去の症例では、20年11月に才木が右肘の同手術を受け、退院から約1年3カ月で実戦復帰。島本は同じタイミングで左肘の同手術を受け、退院から約1年6カ月で実戦復帰を果たしている。下村の今季中の実戦登板は絶望的な状況となった。

中日では同じドラフト1位の草加勝投手(22=亜大)も同手術を受け、現在リハビリを行っている。一方で、巨人ドラフト1位の西舘勇陽投手(22=中大)は、開幕1軍で勝ちパターンの一角を担い、5試合で5ホールドをマーク。昨年のドラフトで東都大学勢が7人1位指名を受け、同一大学連盟最多となっていたが、プロ1年目は、いきなり明暗が分かれる形となった。

各球団のドラフト1位の現状は以下の通り。

 

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▼阪神下村海翔投手(21=青学大) キャンプから別メニューが続く。11日に「右肘内側側副靱帯(じんたい)再建術(通称トミー・ジョン手術)」を受け、退院したことを発表。

 

▼広島常広羽也斗投手(22=青学大) 学業による調整遅れに加え、コンディション不良もあり、1、2軍ともに実戦登板なし。実戦デビューへ向けて調整中。

 

▼DeNA度会隆輝外野手(21=ENEOS) オープン戦で史上2人目となる新人での首位打者を獲得すると、開幕戦の3月29日広島戦でプロ初安打初本塁打と鮮烈デビュー。翌日の30日の同戦でもセ・リーグ史上初の新人での開幕から2戦連続アーチ。リードオフマンとして活躍している。

 

▼巨人西舘勇陽投手(22=中大) 勝ちパターンの一角に担い、ここまで5試合に登板し5ホールドをマーク。オールクイック投法でデビューから無失点投球を続けている。

 

▼ヤクルト西舘昂汰投手(22=専大) 当初は1軍キャンプ内定も、新人合同自主トレ中旬に上半身のコンディション不良を訴え、そこから2軍キャンプ中もノースロー。3月9日にキャッチボールを再開。現在はブルペン入りするなど、状態を上げている。まずはイースタン・リーグでの初実戦を目指している。

 

▼中日草加勝投手(22=亜大) 1月15日の新人合同自主トレ中に右肘違和感を訴え、チームドクターの検査の結果、「右肘内側側副靱帯(じんたい)損傷」と診断。一時は保存療法(PRP注射)も検討されたが、再診などを経て、右肘内側側副靱帯(じんたい)再建術(通称トミー・ジョン手術)を受けた。現在はリハビリ中。

 

▼オリックス横山聖哉内野手(18=上田西) 2月12日のキャンプ初の紅白戦で安打を記録。現在はファームでの実戦デビューに向けて調整中。

 

▼ロッテ上田希由翔内野手(22=明大) 腰痛で離脱した安田に代わり2日のソフトバンク戦で急きょ1軍合流。翌3日に初スタメン。4日にプロ初安打を放った。

 

▼ソフトバンク前田悠伍投手(18=大阪桐蔭) 4月7日にプロ入り後初のシート打撃に登板。球団考案の「特別育成プログラム」に沿って、ここまで順調にメニューを消化中。4月19~21日のウエスタン・リーグ、広島3連戦(タマスタ筑後)で公式戦デビューする予定。

 

▼楽天古謝樹投手(22=桐蔭横浜大) プロ初登板した3月17日イースタン・リーグ巨人戦で初勝利。ここまで2軍3試合で2勝。

 

▼西武武内夏暉投手(22=国学院大) 3日オリックス戦に初登板初先発し、12球団の新人一番乗りで白星を挙げる。

 

▼日本ハム細野晴希投手(22=東洋大) 充実した投手力を背景に、焦らせずにじっくりと2月の春季キャンプから調整。大きな故障もなく順調に4月中に予定される2軍戦での実戦デビューへ向けて準備中。