だしより打者に集中する。日本ハム伊藤大海投手(26)が、19日ロッテ戦(エスコンフィールド)で今季本拠地初勝利を狙う。22年に関東風うどん、昨季は関西風うどんを登板前に食して試合に臨んだが、今年は特にだしを決めずに3戦2勝。験担ぎよりも本業への意識を高め、3勝目をつかむ。

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開幕戦勝利をつかんだロッテを、今度は本拠エスコンフィールドで押さえ込む。伊藤は今季登板3試合、いずれもチームの勝利につなげており「変わらずしっかり、いい準備をして。初回、先頭打者、そういう1番最初とかにこだわって投げたい」と意気込んだ。

試合前の勝負飯はうどんと決めているが、昨年までこだわった、だしは「今年は関東かもしれないです」と、特に気にしていない。ドジャース大谷が関東風うどんを食べて完投したといううわさを聞いた22年は、「(関東風を)試合前に食べて、ぼっこぼこやられた」。昨季は関西風にシフトチェンジしたが、自身ワースト7勝止まりだった。消化の良いうどんに罪はないが、こだわってきた、だしについて今季は「あんまり意識しないように」と思考を変えた。

その分、本業のために、より頭を使う。ロッテ打線をイメージしながら「外国人選手2人もよく当たってますし、その前にランナーを出さないこと。いかに最少失点で切り抜けるか。まずしっかりゲームできるように投げていきたい」。打率3割1分7厘、7打点の好調ソト、2本塁打のポランコを軸に、つるつるっとたいらげる。

防御率0・95はリーグ5位。3勝目を挙げれば現在トップのオリックス・エスピノーザに並び、初の月間MVPも見えてくる。「まだ3試合。(シーズン)半分ぐらいでそれだったらすごいかもしれないですけど、まだまだ気は抜けない」。目先のタイトルよりも、今は目の前の打者に集中し、勝利を呼び込む。【永野高輔】