楽天藤井聖投手(27)が、背水の覚悟で結果を残した。

5回4安打無失点で今季初勝利。1週間前の14日ロッテ戦は「悲惨だった」と4回6失点の大乱調で降板した。今回は先発ローテ生き残りをかけた“ラストチャンス”。同じミスはできないと気持ちが入った。「前回のアレがあったんで、打たれることを怖がらずに勝負した結果が良かったと思います」。粘りの投球で、今季初のカード勝ち越しへ流れをつくった。

前回登板は立ち上がりに炎上した。初回、先頭の安打から走者をためられ、いきなりの5失点。この日も先頭に安打を浴びた。「笑っちゃいましたね。またかよって。逆に切り替えられましたね」と気持ちの面で余裕もあった。後続をいずれも外野フライに抑えたが、連続タッチアップで三塁に進まれた。それでも、最後は4番アギラーを145キロ直球で二ゴロに仕留めた。

3回には1死満塁の大ピンチを招いたが、野手がマウンドに集まった際の浅村の言葉に救われた。「『1点くらい取られていいから気にせず、どんどん投げ込め』って言ってもらって気が楽になって、いい結果につながったかなと思います」。外崎を144キロ直球で三ゴロ併殺に打ち取り、ピンチを脱した。

今江監督は藤井をいじりつつも、投球をたたえた。「ほんとに0によく抑えてくれましたし、ドキドキしながらね、見させていただいたんで、藤井くんのピッチングを。なんとか1点取って藤井にも勝ちがつけれましたし、良かったです」と笑顔で話した。

【関連記事】楽天ニュース一覧