広島で28年間、打撃投手を務めた井上卓也氏(55)が4日までに今季限りでの退団が決まり、広島市のマツダスタジアムで前田智ら選手にあいさつした。

 愛媛県出身の井上氏は、国士舘大-山本鋼材から1980年にドラフト外で広島入り。1軍登板は1試合に終わり、85年から打撃投手に転身した。

 「毎日投げても同じ球を投げられるようにしている」ことが信条だったが、8月下旬に心臓の病気で入院し、“引退”を決意した。「衣笠(祥雄)さんや(山本)浩二さんに投げさせてもらったりしたのもいい思い出」と感慨深そうに話した。