<オープン戦:阪神4-7楽天>◇7日◇スカイマーク

 毒ガス返し!?

 試合前に阪神岡田彰布監督(50)は“因縁”の野村監督にあいさつに出向いた。ブース内でコーヒーをすすりながら約15分間の歓談。例年にないノムさんの強気な姿勢に触れて、含み笑いをした。

 「しゃべり出したら、止まらんな。しかし、いつも『選手をくれ、くれ』と言うのに、今年は言わへんかったぞ。よっぽど自信もっているんとちゃうか」

 野村監督が楽天監督に就任した06年のシーズン中、同監督の意向に応えて牧野と坂のトレードが成立した。それ以後も常に陣容豊富な阪神から余剰戦力をねだられてきた。だが、今季の初顔合わせでは恒例の「選手欲しい」はなし。戦力補強に成功した野村監督の手ごたえを感じとり、皮肉まじりに苦笑した。

 野村監督は阪神時代の99~01年に2軍監督だった岡田監督とのコミュニケーション不足をことあるごとに口にしていた。オフに出版した著書の中でも「岡田野球には色がない」などと辛口につづった。毒ガスを浴びっぱなしでは気がすまない?

 その後あいさつした阪神コーチに「楽天を辞めたら、来年は阪神のスコアラーで雇ってくれ。いい情報をもっているぞ」と話していたことを伝え聞くと「まだお金を稼ぐ気かいな」とあきれたように反応していた。【町田達彦】