<日本ハム2-4ソフトバンク>◇20日◇札幌ドーム

 2年ぶりの連弾も実らなかった。8回に田中、稲葉が2者連続アーチ。3万人を超す観衆がドッと沸いたが、盛り上がりもここまで。本拠地7連勝はならなかった。今回の3連戦を振り返り、梨田監督は「結果的には2勝1敗だけど3つ行きたかったのが本音」と、悔しさをにじませた。

 2者連続本塁打は、昨年6月19日広島市民での稲葉、セギノール以来で、札幌ドームでは06年9月15日ロッテ戦のセギノール、稲葉以来、2季ぶり。そこまで散発4安打だった難敵和田に浴びせた2発に、「最後まであきらめない気持ちは大事。でも遅かったかな」と稲葉。昨季もなかったチーム5戦連発だったが、空砲に終わった。

 梨田監督にとっては、島根・浜田高の後輩和田と近鉄監督時代の04年6月25日以来、グラウンドで対峙(たいじ)した。「試合になったら敵と味方しかないからね」と割り切っていたが、今季初勝利を献上。「ボールを振らされているところがあった」と、10試合連続4得点以下の打線にもどかしい様子だった。

 平野打撃コーチは「2点取って試合になっているが、うちの取り方ではない」と言及。長打力不足解消は好材料だが、つなぎの野球を展開しながらのプラスアルファでこそ生きる。「楽しみながらも必死さを持ってやらんと単なる弱いチームに戻ってしまう」と警笛を鳴らした。

 休日を挟んで、24日から再び本拠地でオリックス3連戦。稲葉は「ちょうどいい切り替えができる」と前を向いた。防御率リーグトップの投手陣を、リーグ最低打率の打線が何とか援護したい。【村上秀明】