<中日2-1横浜>◇1日◇ナゴヤドーム

 憲伸、お帰り!

 中日川上憲伸投手(32)がようやく今季初勝利を挙げた。4月3日巨人戦(東京ドーム)以来先発から遠ざかり、2軍調整、プロ初の中継ぎ連投を経ての復活マウンド。横浜打線を7回2安打無失点に抑えた。打線はウッズの14試合、62打席ぶりの4号ソロなどで2点を援護。最後は岩瀬が締め、今季10セーブ目を挙げた。首位阪神が破れたため、ゲーム差は1・5と迫り、明日3日からナゴヤドームで首位攻防の3連戦がスタートする。

 エースが帰ってきた。中日川上がようやく今季初勝利を挙げた。2点リードの7回2死一、三塁。142キロ直球で横浜の代打鈴木尚を遊ゴロに仕留めた。「かなり久しぶりのような気がする」。歓喜のガッツポーズとともに復活した。

 4月3日巨人戦以来28日ぶりの先発。5回まで1安打6奪三振と球威、制球ともに申し分なし。6回以降は先発ブランクから「スタミナがないなと思った」と逆球も増えたが、7回2安打無失点で救援陣にバトンタッチ。同23日阪神戦から中継ぎでプロ入り初の連投を経験しただけに「普段助けてもらっている中継ぎ陣のつらさとか苦労もわかった。信じてました」とどっかりとベンチに座って勝利を見届けた。

 屈辱の春だった。01年以来7年ぶりに4月未勝利。3日巨人戦では衝撃の3者連続本塁打で逆転負けし「気持ちを切り替えるひまもなかった」と悔いた。11日に登録抹消。軸足の右でん部に違和感があった。キャンプ中に取り組んだボールを打者から見えにくくする新フォームに再挑戦。同い年で仲のいい巨人上原が開幕4連敗でファーム調整となると、同じエースとして心境を思いやってメールを送った。上原よりひと足早く復活し、首位阪神に再び1・5差に迫った。【益田一弘】