世界のNOMOもアレレ…。オリックス野茂英雄テクニカル・アドバイザー(TA=40)が宮古島キャンプで6日夜、1、2軍投手陣と捕手が参加しての「講演会」を開いた。日米通算201勝の体験談や技術論、ノウハウを聞き放題というゼータクな時間。しかし、選手からの質問がまさかのゼロ…。わずか10分で寂しく閉幕した。

 練習メニューの説明などのあと、野茂TAが約5分間マイクを握った。紅白戦で投手が1ボーク、3盗塁を許したことに「基本をしっかり」と指摘。開幕への準備のアドバイスのほか「マウンドでは自分の力を信じて堂々と」といった投手哲学を説いた。

 ここからがお楽しみの質問タイム。しかし広い会場はシーンと静まり返り、うつむく投手もいた。佐々木チーフ投手コーチが「何もないのか」と声をあげたが、野茂TAがすかさず「彼らには絶対、僕の言ったことが伝わっています」と逆にフォローされ、講演会は微妙な空気を残したままお開きとなった。

 1軍は昨秋に1時間以上も話を聞きグラウンドでも接触している。首脳陣が期待したのは2軍の13投手からの質問。同コーチは「雰囲気に飲まれていたのでは。何聞いていいか分からなかったみたい」と苦笑い。伝説の右腕は、近くて遠い存在?【柏原誠】

 [2009年2月7日11時46分

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