台湾代表の阪神林威助外野手(30)が、WBC敗退を糧にして、メンチとの右翼争いに挑む。9日、甲子園の室内練習場を訪れて、代表チーム解散後初めての打撃練習を行った。約1時間、380スイングをこなして、10日の日本ハム戦(スカイマーク)出場に意欲をみせた。

 黙々とバットを振った。チームを離れていた10日間の空白を埋めるように打ち続けた。「代表では練習時間が限られていて、ゆっくり打ち込みできなかった。(オープン戦は)すぐにでも出られる状態。アピールチャンスがなかったので、頑張りたい」と話した。

 2大会連続出場となったWBCは2試合で7打数1安打0打点に終わった。チームも7日の中国戦に敗れて、大会から姿を消した。「(昨夏の)北京五輪でも中国に負けた。リズムをつかめないと苦しい。国際試合は相手のテンポになるとこっちも焦ってくる」と振り返った。その上で悔しい敗戦を糧に「今後は1打席に集中して悔いのないゲームをしていきたいと思います」ときっぱりと口にした。

 真弓監督は、林の起用について「最初は右翼をやってもらう。徐々に一塁をやってもらうよ」と話しており、合流直後はメンチと同じ土俵で戦うチャンスが与えられることになる。林は「まずオープン戦で信頼して使ってもらえるように結果を出したい」と、気合を入れていた。【益田一弘】

 [2009年3月10日12時3分

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