<広島2-0中日>◇11日◇マツダスタジアム

 広島前田健太投手(21)が中日戦で昨年9月20日以来プロ2度目の完封勝利で、今季2勝目。新本拠地マツダスタジアム初勝利、21歳の自らの誕生日を祝うダブル記念白星を飾った。

 2点の援護を得た直後の9回だった。1死一塁で4番ブランコを迎えた。1発同点の緊迫した場面だったが、自慢の速球で見逃し三振。最後は和田を遊ゴロに抑えガッツポーズした。前日10日のマツダスタジアム初試合で大敗。だが前田健は「自分が投げることで初勝利できると考えてマウンドに立ちました」。

 バースデーを完封勝利で飾ったのは06年9月13日に西武松坂(現レッドソックス)が日本ハム戦で達成して以来。父治茂さんら家族が客席で見守る中、「今までで一番うれしい誕生日。投手にとって一番いい形で終われて最高です」と胸を張った。

 終盤にも速球は140キロ台中盤をマーク。変化球も低めに配し中日打線を5安打に抑えた。「今は変化球も制球できているし、自信があります。どの球でもストライクを取れて、どの球でも追い込んでから投げることができる」。同スタジアム初のお立ち台では「今日からブログを始めることになりました。それを言うために頑張りました」とおどけた。21歳の成長曲線はまだまだ上昇カーブを描く。【酒井俊作】

 [2009年4月12日8時14分

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