ソフトバンク松中信彦外野手(35)が、6日にも右ひざ半月板損傷の精密検査を受け、CS強行出場に踏み切るか否かの最終結論を下されることが2日、分かった。松中と数回話し合った角田球団代表は「もう1度本人と話す」と前置きした上で「検査の結果を受けて来年の開幕から逆算してCS出場は決めることになるだろう」と見通しを語った。

 8月21日の日本ハム戦で痛めた右ひざの状態は回復していない。選手寿命を縮めるリスクと背中合わせで、首脳陣も毎日、配慮をしながらギリギリの起用を続けてきた。すでにオフに右ひざの手術を公言している松中は「先延ばししてもですね…。結果次第でCSを判断?

 そうなると思います」と控えめに話した。

 早ければ本拠地最終戦となる6日オリックス戦前に福岡県内の病院で精密検査を受けるもようだ。患部の状態と全治期間を確認し、本人と現場、球団を交えた協議で結論が出される。リハビリの長期化が避けられないならCS出場を断念し、早めにメスを入れる可能性もある。

 松中は右足で強く踏み込めなくても、負傷後の28試合で94打数30安打、打率3割1分9厘、3本塁打と驚異的な数字でチームに貢献してきた。6試合連続マルチ安打もあり、秋山監督は「一時はカンカンカンと打ってたし、あれがなかったら使っていなかった」と苦しい胸の内を明かす。この日も「体調が悪いなりにね。頑張っているよ」と主砲の踏ん張りをたたえた。

 楽天戦は雨天中止。松中はフリー打撃に参加せず、軽めの調整でひざへの負担を避けた。ひざ痛さえなければCSを全力で戦いのが偽らざる気持ちだ。まずは残された3試合で全力を尽くし、黙って「運命の日」を受け入れる。

 [2009年10月3日12時12分

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