<セCS第2ステージ:巨人8-2中日>◇第4戦◇24日◇東京ドーム

 中日落合博満監督(55)はときおり苦笑いを浮かべながら敗戦を見守った。先発中田が、初回に2失点。3回に谷に1号満塁弾を浴びるなど5失点し、2回0/3で7失点。手の施す間もなく負けた。指揮官は、20分間のミーティングの後、すっきりした顔で今季を語った。

 「みんなBクラスを予想してくれたわけだから。結果は負けたけど、まだ伸びしろのある負け方。もう1回鍛え直せば…」。シーズンでV逸が決まった時、落合監督は「見くびるなよ」と言った。秘策は、主力を可能な限り休養させチームを再生させることだった。

 CS第1シリーズを突破し、第2シリーズ初戦にも快勝。効果はあったかに見えたが、そこまでだった。22日には吉見のアンチドーピング規定違反騒動が持ち上がった。シーズン前に巨人原監督が代表監督を務めたWBCに12球団で唯一選手が出場しなかった因縁もあり、球場は異様な空気に包まれた。そしてシーズン8勝16敗の巨人に敗れた。

 「2009年は負けて終わったけど、思いがけない風が1年間吹きっぱなしだったってのが現実だな。何をって?

 いろんなこと。ぼかしてるんだから自分で考えて。これが、正力松太郎さんが目指した野球界か聞いてみたいな」。悔しさを押し隠して就任7年目の来季に臨む。やはり立ちはだかるのは巨人だ。それでも落合監督は言う。「巨人との差?

 何もないと思う。今年は力がなかった。逆転することは十分ある」。【村野

 森】

 [2009年10月25日7時59分

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