広島コルビー・ルイス投手(30)の退団が14日、電撃決定した。来季契約も合意間近だったが、今季11勝を挙げたエースは家族の健康問題を理由に米国でのプレーを選択。メジャー数球団からも獲得オファーが届いているもようで、戦力構想を根底から覆す手痛いエースの流出となった。球団は先発できる新外国人投手の緊急補強に動く方針を固めた。

 退団の一報が入ったのは12日の午後だった。球団側は慌ただしく関係各方面と連絡を取った上で退団を発表した。ルイスも球団を通じ「決断は極めて難しいものでした。私の家族は現在ある健康問題に立ち向かっています。その間だけは家族に不安や苦痛を与えないようにしたかった」とコメント。松田オーナーは「本人のプライベートに関することだから」と詳細を明らかにしなかったが、昨年実妹を亡くしていることもあり、残留交渉を行う中でも唯一の懸念材料だったという。

 球団側は2年契約、年俸200万ドル(約1億7000万円)を用意、合意寸前までこぎつけていただけにエース退団にショックを隠せなかった。

 [2009年12月15日7時53分

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