広島のドラフト1位今村猛投手(18=清峰)が投げ込み宣言だ。合同自主トレ休日の19日、今村は「状態が良ければ多めに投げたい」と話し、キャンプでも投げ込みたい意向を明かした。20日にもプロ入り初のブルペン入りする。西武の黄金ルーキー左腕菊池が注目される中、昨春センバツVの右腕も、いよいよペースを上げ、アピールの場をブルペンに移す。

 決して気がはやっているわけではない。焦りもない。だが、今村は「体の調子次第ですが、状態が良ければ多めに投げたいですね」と投げ込みを宣言した。

 プロ入りが決まってからも、地元での練習では投球練習をしてきた。ブルペン入りは約1カ月半ぶりで、プロ入り後は初ブルペンだが戸惑いはない。

 高校時代には、疲れてから集中して投げられるか、ということをチェックする意味も込めて最高250球を投げ込んだ経験もある。「キャッチボールなどより、投げ込んで作るほうが多かったので、投げる機会は多くなると思います」と今村はいう。もちろん、コーチ陣と話し合って適切なペースを保つことになるが、大野ヘッド兼投手コーチも投手陣に投げ込みを求める方針で、今村の希望が認められる可能性は高い。

 10日から新人の自主トレが始まり、15日からは全体の合同自主トレもスタート。トレーニングは体幹を中心としたものが多く「時間は長くないけど、中身が濃い感じ。高校時代は意識していなかった部分のトレーニングをしているので、きついところがあります」と苦笑いする。それでもキャッチボールなどで徐々に体を慣らし、今日からはブルペンに入る予定だ。立ち投げで6~7割の力で投げ、ストレートの指のかかりやフォームのバランスなどを確かめていく。

 同世代のライバルになる西武菊池は、すでにブルペン入りしているが「それは知っていますけど、他の人のことを気にしても何にもならない。彼らより早く1軍に上がりたい?

 それも特に考えてないです」と、あくまでクールに反応した。自主トレ休みのこの日は午後から外出するなどリラックス。未来のエース候補は、まずはブルペンでの投げ込みからプロの壁を突き破る。【高垣

 誠】

 [2010年1月20日10時25分

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