外野手不足に悩むオリックスが西武赤田将吾外野手(29)を緊急補強した。阿部真宏内野手(31)との1対1トレードが18日、成立し発表した。今月5日には外野のレギュラーを期待していた小瀬浩之外野手(享年24)が転落死する事故があっただけに、キャンプ中盤で、しかも同一リーグ相手という異例のトレードを推し進めた。

 この日午後、チャーター機で高知入りした岡田彰布監督(52)は赤田に「足も速いし、スイッチ(打者)。嫌なタイプで2番も打てる。ええ選手という印象がある」と、大きな期待感を口にした。

 西武側は内野のスーパーサブとして阿部を希望。オリックスは右翼に期待していた小瀬さんの急死もあり、守備力のある外野手を求めていた。同監督は「この時期、こんなにうまくいくとは。両チーム、両選手にもいいトレード。(戦力的に)助かった」と語った。

 オリックスの登録選手は投手33人に対し、内野手13人、外野手は小瀬さん含めて10人と少なかった。外野手登録のT-岡田は左肩の古傷から内野起用が濃厚で、外野手は実質8人だった。選手会長経験があり人望も厚い赤田にはリーダーシップも期待できる。20日からの紅白戦でも「間に合えば使いたい」と岡田監督は話した。

 赤田も「彼(小瀬さん)の分までやっていけたら。やることをやって、お客さんに見てもらうのは変わらないので」と、気持ちを切り替え、新天地での活躍を誓っている。

 [2010年2月19日11時28分

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