<オリックス5-0阪神>◇28日◇春野

 オリックスに復帰した田口壮外野手(40)が、岡田監督の初勝利に花を添えた。阪神戦に「6番左翼」でデビュー。2打席連続安打を放った。手の感触を確かめるため、素手でバットを握った。まず2回、左腕小嶋のカーブをライナーで右前へ。5回の第2打席では上園の変化球を「先っぽだった」と、しぶとくとらえ左翼線二塁打。メジャー8年で2度の世界一を経験した男の貫禄(かんろく)だった。

 「自分が今どうなっているのか確認しただけですよ。この時期にしてはいいのでは」。相手は知らない選手ばかりだが、持ち球などのデータはあえて耳に入れなかった。「向こうでもそうしていた。どう反応できるかを確かめるため」と自己流調整を貫いている。

 ともに回の先頭打者でチャンスメーク。得点につながらなかったが、岡田監督も「田口がこんな元気だと困るよ」と外野手の選択に悩むほど、ご満悦だった。

 [2010年3月1日9時6分

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