<阪神4-3巨人>◇30日◇甲子園

 1番打者として最高の仕事だ。阪神マッド・マートン外野手(28)が、今季2度目の猛打賞&全5打席で出塁して巨人に猛烈なプレッシャーをかけた。

 まずはバットだ。先制された直後の初回、西村から左前打で出塁。新井の内野安打と相手の失策で同点のホームを踏んだ。さらに1-2となった直後の3回先頭でも中前打。鳥谷の右越え二塁打で2度も試合を振り出しに戻した。7回には右前打と広角に打ち分けて3安打。「毎打席やらなきゃいけないことをやろうとしているだけ。今日はいい結果だった」と笑った。

 選球眼も大きな武器だ。代打桧山の三塁打が出た9回1死では越智のフォークを見極めて四球を選んだ。続く平野の四球、鳥谷のサヨナラ打につながった。前カードのヤクルト2連戦では低めのボールに手を出して10打数2安打。「神宮ではゴロを打たされた。9回は前進守備で(越智が)いいフォークを持つ投手。低めに気をつけていた。常に微調整はしているよ」。反省を生かして胸を張った。

 「甲子園で初めてのサヨナラ勝ちに興奮している。ここでのプレーは好きなんだ」とマートン。ファンの声援に後押しされ、どんどん塁に出る。

 [2010年5月1日10時41分

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