<オリックス7-11西武>◇7日◇京セラドーム大阪

 オリックスの悪夢は続いていた。2夜連続で西武に逆転負け。初戦はあと1球から、この日は3度もリードを奪いながら、うっちゃられた。もちろん岡田彰布監督(52)は大噴火だ。広報担当者に「やらんぞ」とだけ告げた。今季2度目の取材拒否がその怒りぶりを物語っていた。

 敗因は投手陣だ。先発長谷川が崩れた。4-1と逆転した直後の2回に坂田へ同点3ラン。さらに連打を浴びると、岡田監督はあきれた顔で交代を告げた。1回2/3で4失点KO。「先制されても打線がいい形で点を取ってくれた中、粘り強い投球をできなかった」。長谷川の反省の弁は投手陣を代表した。3回に中山、5回に鴨志田がいずれも逆転を許した。7回まで毎回の14安打と、勝利の可能性を求めた打線の努力をフイにする背信投球だった。

 験を担ぐことの多い指揮官は試合前から嫌な予感をしていた。愛車のベンツを駆って球場に向かったが、阪神高速で大渋滞に巻き込まれ練習に“遅刻”。「トラックが荷物落としよったんや。ホンマ、もう、疲れたわ」。きれいにワックスをかけた車体も大粒の雨に打たれた。ため息で始まった1日は大きなため息で終わった。

 連敗で再び貯金はゼロ。前夜は岸田の逆転被弾に「大変な星を落とした」と話していたが、悪い予感はここでも的中。5月17日以来、51日ぶりに5位へ転落した。【押谷謙爾】

 [2010年7月8日11時7分

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