楽天が4日、岩隈久志投手(29)のポスティングシステム(入札制度)での米大リーグ移籍を認めると発表した。池田敦司球団副社長がKスタ宮城で会見し「選手の安易な海外流出には原則的に反対ですが、例外的に容認しました。複雑な心境。熟慮した結果です」と、海外FA権取得には1年早い米移籍の容認を明言した。

 同副社長は「05年の球団創設時から孤軍奮闘し、投手陣を支えたシンボルで、最大の功労者」と認識するからこそ、メジャー挑戦の希望を伝えられ、その意向を完全否定できなかったと明かした。岩隈からの要望がいつだったのかは「開示できない」としたが、昨年のWBCでの活躍以来、メジャーをより強く意識したようだ。シーズン終盤の9月、岩隈との複数回の面談を経て、強く慰留を重ねてきた。「万一、日本に帰ってくる時は、再びイーグルスのユニホームを着てほしい」とも話した。

 今後は11月1日以降に日本野球機構(NPB)に手続きを行い、米各球団に契約可能であることが公示される。米球団関係者によると、カブス、レンジャーズ、メッツなどが関心を持っていそうだ。

 [2010年10月5日9時7分

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