横浜ベイスターズの買収交渉を進めている住宅設備大手の住生活グループ(本社東京都中央区)の潮田洋一郎代表取締役会長(56)が5日、一連の買収交渉について初めて言及した。都内で取材に応じ、「子どものころからホエールズ(横浜ベイスターズの前進)に関心があった。良い選手もいる」と発言した。また横浜は身売りが表面化して以降、初めて本拠地横浜スタジアムでの試合で巨人に完封負け。試合前、右翼応援席を訪れた加地隆雄球団社長(69)がファンの激励に涙する一幕もあった。

 住生活グループのトップが、横浜球団への強い愛着を口にした。潮田会長はこの日、都内で取材に応じ「プライベートのことで言うと、子どものころからホエールズに関心があった。良い選手もいる」と話した。買収交渉には費用対効果などを算定している初期段階とし「引き受けるからには強いチームにしなきゃいけない。どれだけの投資がさらに必要か、(株主に)説明できない」と、プロ野球史上初の3年連続90敗を喫した横浜球団再建への思いを口にした。

 今回の買収について同会長が言及したのは初めて。球団買収の魅力について聞かれると「野球の国民的な人気。希少性というか、球団自体が少ないだけじゃなく、セ・リーグが動くのはそうあることじゃない」と、球団保有への期待を語り、資金については手元に数百億円ある資金の一部を使って買収するという。

 TBS幹部とは既に接触していることを認め「投資の意思があると伝えた」と明かした。買収をする場合、株式を保有するのは持ち株会社の住生活グループではなく、傘下のトステム、INAXといった事業会社となる方針も明かした。球団名については「トステム」「INAX」、1月に立ち上げたグループの統一ブランド「LIXIL(リクシル)」などが入る可能性が高い。同会長は「まだ分からない」としながらも「ヤクルトもそう。そうでしょう、一般的には」と私見を述べた。

 [2010年10月6日9時28分

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