腹の底から雄たけびを上げ、星野楽天の1日が始まる。チームは2月の沖縄・久米島キャンプで早朝散歩を復活、宿舎近くの海岸に集結し、当番制で声だしを行うことを決めた。星野仙一監督(63)が伝統的に行ってきた儀式の復活。朝からアドレナリンを出し、一丸となってテンションを上げて鍛錬を積むため、ベテラン、若手関係なく仲間全員の前で抱負を誓うことになった。

 仙台赴任の初日、星野監督が抱いた楽天の感想はこうだ。「おとなしい選手が多いね。性格は人それぞれで強制はできない。プレーで闘志を示せばいいけど…。元気は大切だよ」。青い海に白い砂浜。久米島の大地に邪魔するものは何もない。闘将の前で心を思い切り解放し、結束を固めていくことになる。

 新任の三輪バッテリーコーチが率先し、昨年の秋季練習中から声だしを実施。Kスタ宮城に連日絶叫がこだました。練習中の声が日を追って大きくなるなど、効果はてきめんにあった。松井稼、岩村ら移籍組、ルーキーたちにとっては、自分を知ってもらう好機となりそう。久米島の海岸で楽天愛を叫ぶ。泥くさく「星野色」に染まっていく。【宮下敬至】

 [2011年1月5日7時45分

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