グスマン警報発令だ!

 中日の新外国人ジョエル・グスマン外野手(26=オリオールズ傘下2A)が30日、北谷球場で行われた合同自主トレに参加。フリー打撃で推定140メートルの場外弾をぶっ放した。球場側は、左翼席後方にある高さ14メートルの防御ネットの高さを引き上げることも検討。ブランコ以上といわれる怪力助っ人が、ベールを脱いだ。

 球場にいる誰もが見上げる大飛球だった。快音を残した打球は高々と舞い上がり、両翼98メートルのレフトスタンドのはるか上を通過。その後方にそびえる高さ14メートルの防御ネットも越え、場外へと消えた。40スイング中、場外弾を含む4発の柵越え。パワー自慢の助っ人グスマンがいきなり、規格外の怪力を見せつけた。

 グスマン

 初日だったんで抑え気味だよ。これから少しずつ調子を上げていく。パワーの秘訣(ひけつ)?

 体が大きいからだよ。ホームランは意識していないけど、ボールを強く打てばこの体があるから飛んでいくんだ。準備ができれば試合でも結果が出るよ。

 196センチの長身は、並んで立つとブランコより頭ひとつデカい。3年目を迎えるブランコの「影武者」として主砲に刺激を与え、さらにツープラント起用など、打線に厚みを持たせることができる。今季もっとも期待を背負う助っ人がいきなりみせたケタ外れのパワー。北谷球場の関係者は「14メートルの防御ネットを越えたということは聞いた事がない」と話した。さらに「担当者に報告して球団と相談することになると思う。もしかしたら新たにネットを高くするとか、ネットを増設するといったことになるかもしれない」と話した。

 前代未聞だ。これまでにもブランコら人並み外れた飛距離自慢はいても、場外弾で防御ネットの高さを変えた例はない。「グスマンネット」設置となれば、北谷球場の新たな名物になるのは必至だ。ただ、貪欲に日本での成功を夢見る大砲は、そんなことはお構いなしだ。

 グスマン

 日本の野球に少しでも早く慣れたい。シーズンで100%になれるように、まずはここで準備するよ。ボクが日本に呼ばれたのはパワーがあるから。40本、50本とか数字は言わない。しっかり準備をすれば、自然と結果は出るよ。

 特大場外弾はあいさつ代わりのデモンストレーション。超怪力男が本領を発揮するのは、これからだ。【桝井聡】

 [2011年1月31日10時25分

 紙面から]ソーシャルブックマーク