<中日1-2巨人>◇7日◇ナゴヤドーム

 オレ竜がまた貧打に泣いた。落合博満監督(57)は試合後、会見場にやってくると、大きなため息をついた。「はあ~…」。5安打で1点。巨人の新人小山を崩せず、2失点完投のネルソンを見殺しにした敗戦に指揮官もあきれていた。

 ただ、その後はいつもの強気節に戻った。報道陣に「これで何敗だ?」と質問。11敗目だと知ると「まだ、そんなもんか。まだ50は負けられるな。そのくらいまでは。その間にいくつ勝つかだ!」と言い放った。あくまで打線の力を信じて、待つ姿勢を示した。

 大型連休、満員のナゴヤドームにため息が充満した。巨人先発は新人右腕小山。だが、初回2死満塁の好機でグスマンはボール球になる変化球に手を出して空振り三振。2回に1点を先制したが、追加点が奪えない。5回2死三塁でも2番手高木の前に森野が遊ゴロ。8回の攻撃前には落合監督自らがベンチ内で円陣を招集して「いくぞ!」と異例のゲキを飛ばしたが、結果は出ず。結局、5回1死一塁から1安打も打てず、好投ネルソンが9回に坂本に1発を浴びて万事休した。

 チーム最低打率1割6分のグスマンは「毎日、ビデオもリポートも見ているんだが…」。昨季は79勝62敗(3分)でリーグ優勝しており、確かにあと50敗できる。だが、それ以上に白星が増えなければ意味はない。2カード連続負け越しで借金は3。打線上昇を待っている間に最下位転落がちらついてきた。【鈴木忠平】