プロ野球12球団は1日、オーナー会議で大会3連覇がかかる13年の第3回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)への参加を表明した。これを受け、プロ野球選手会は6日の事務折衝を経て、8日に大阪市内で開く選手会総会で、参加するか否かの協議を行う。選手会の阪神新井貴浩会長(34)は「まだ詳しい話は聞いていないが、8日にみんなの意見を聞きたい」と話すにとどめた。

 選手会側はスポンサー権と商品化権のNPBへ帰属を要求し、条件が改善されなければ不参加の方針を決議していた。主催者側のWBCIにも通達し、交渉は難航していた。

 しかし、12球団が日本代表の常設化を決め、WBCに参加した方がより多くのスポンサー料を見込めると判断。常設化に伴い長期間で結ぶ日本代表スポンサー料やユニホームのスポンサー料など、独自の活動で収益を確保する構想をまとめた。オーナー会議の議長を務める楽天島田オーナーは「選手会とはこれから誠意を持って話し合いを続けていきたい」と話した。

 ただ、選手会はいまだWBCIに対し不信感を持っており、松原事務局長は「いい方向にいけばいいと思っているが、米国は最後まで侮れない」と話した。新井会長も「参加に傾いているか」の質問に、「そういう話はできない」と慎重な対応。12球団の決定を受けた選手会の態度が注目される。