こんなジョーは見たことない。一塁に本格挑戦している阪神城島健司捕手(35)が21日、志願して「泥」にまみれた。久慈コーチに「今日はユニホームを汚したい。ボールに飛びつきたい」と特守を要請し、ダイビングでのゴロ捕球を繰り返した。

 一塁側ファウルグラウンドで約20分。一、二塁間と一塁線の両方を意識した近距離からの痛烈なノックに食らいついた。希望通り、ユニホームは汗と土でべっとりした。

 「あんなの特守じゃないよ。ただの『守備の時間』。練習では結構、打球を受けているけど、あとは試合の打球がね」

 19日巨人戦に一塁で先発し、難しいゴロもさばいた。昨年8月に受けた左膝手術の影響で、捕手としての復帰は遅れる見込み。久慈コーチは「自分で課題を見つけるたびに練習をしたいと言ってくる」と意欲のほどを明かす。「一塁」レギュラーをブラゼルから奪い取ろうとする姿勢がみなぎっていた。