<巨人2-5阪神>◇6日◇東京ドーム

 実力で開幕投手を奪った姿はどこへ消えてしまったのか。巨人宮国椋丞投手(21)が3回2/3を2失点でKOされ、チームの連勝を5で止めた。テンポが悪く、直球も130キロ台が中心。変化球狙いでもカットされた。「ヒットはしょうがないにしても、その後の四球で自分自身を苦しめている。守ってくれてる人がいるので、その辺を努力しないといけない」と反省した。

 試練の時だ。原監督はこの日の宮国について「フォローできないね」と厳しく評価しながら、壁を乗り越えることを期待した。

 原監督

 日々、挑戦している筆頭の選手。いろんなものと毎日戦って挑戦している。思った投球ができていない現状だけど、めげる必要はない。それも糧、教訓。エネルギーに変えていかないといけない。プロというのは力の勝負。弱肉強食の世界だから。

 14日のロッテ戦(東京ドーム)から交流戦が始まる。指揮官は「少し日程的なものを考える。6人で編隊を組むのか、5人で編隊を組むのか、考える必要はある」と、宮国が現状から抜け出せなければ、他の5人でローテーションをまわすことも示唆した。

 川口投手コーチは「少し方向性を見失ってるかも。気持ちの面で前向きでない。リフレッシュを考えなければならないかもしれない」と気遣った。ひとりしかいない今年の巨人の開幕投手。だからこそ乗り越えてほしい壁でもある。「得るものもあった。成長するには大事なこと。しっかり受け止めて今後につなげたい」と宮国。その先に飛躍がある。【竹内智信】