<ロッテ4-0西武>◇20日◇QVCマリン

 西武涌井秀章投手(27)は、首脳陣からの“ラストチャンス”に応えられなかった。今季最短となる1回1/3を3失点でKO。2回を持たずに降板するのは、ルーキーだった05年6月12日の巨人戦以来2度目だった。渡辺監督は「何とかしてくれると思ったが、先発は厳しいんじゃないかなと。結果が出せないのは、彼の先発の技量が1軍レベルではないということ」と、リリーフへの再配置転換を決めた。

 自滅だった。1安打しか許していないが、打者8人を相手に3四球。1、2回とも先頭打者に四球を与えた。13日のソフトバンク戦は2回までに5失点。中6日の間隔を空け「後ろ(抑え)の時は連投した方がよかった」との理由から、通常なら登板2日前に行うブルペン投球を前日に変更。試行錯誤の中での登板だったが、制球できなかった。

 今季、リリーフでは防御率1・35の安定感を誇るが、先発では5点台に悪化。「何かが違うんでしょうね、先発と」と本人も首をかしげる。杉本投手コーチは「球数(38球)も少ないし、(岡本)洋介もあれだけ投げたから、涌井にはリリーフの方でやってもらう。リリーフとしては失敗してないから」と話した。残りのシーズン、リリーフでフル回転する。【久保賢吾】