日本ハム中田翔内野手(24)にハッスル禁止令が発令された。2軍の千葉・鎌ケ谷での秋季練習3日目の11日、フリー打撃を強制免除されて別メニュー調整を行った。前日10日に張り切りすぎて過度なフルスイングを連発。完治した左手第5中手骨の亀裂骨折の再発を恐れ、首脳陣らがストップをかけた。今後も積極的休養を入れながら、正真正銘の完全復活を目指すことになりそうだ。

 いきなり拍子抜けにあった。打撃メニューの順番が書かれたホワイトボードに、中田の名前はなかった。やる気は行き場を失い、ベンチに深々と腰掛け打撃練習を控えるチームメートを羨ましげに見つめた。「今日はオフ日や」。後輩西川に「存在感がなかったからじゃないですか」とちゃかされスイッチオン。「存在感は人一倍放っとるわ」と少しキレ気味に?

 重い足取りで体力トレーニングに向かった。

 黙々と走り込みながら、やるせない現実と向き合った。今季は本塁打キング間近で故障離脱し、チームも最下位とふがいない結果に終わった。「いろいろ考えてしまう自分がいる」。はやる気持ちがあるからこそオーバーワーク気味になったが、あくまで照準は来季。鍛錬の秋だが羽を休めながら、再飛躍へと進んでいく。【田中彩友美】