阪神梅野隆太郎捕手(23)は6日、侍ジャパン小久保裕紀監督(43)から「長打力維持指令」を受けた。フリー打撃では52スイングで4本柵越えした。「確実性を上げていきたい」と左足の踏み出す位置を約半足分狭める取り組みを継続。一方で昨年の日本シリーズ以来の再会だった小久保監督の思いは違っていた。

 1年前の同時期に行われた視察では、フリー打撃で140メートル弾を披露。そんなイメージからか小久保監督は「プロで1年間やって順応していかないといけないかもしれないが、長打力は持ち続けながらやってほしい」とあえて訴えた。昨季は打率こそ1割9分7厘だが7本塁打をマーク。長打力を兼ね備えた捕手は球界でも多くないだけに、長所を消すのはもったいない。

 その中で梅野は「個人的にも長打力は消したくない。足幅が狭いと下半身をしっかり使える。コンパクトにしっかり動ければ」と方向性を示す。新フォーム習得の先に目論む野望は、やはり長打力だ。