今季、23本塁打85打点と活躍したヤクルト畠山和洋内野手(29)が15日、東京・新橋の球団事務所で契約更改し5600万円増の9700万円でサインした。「プロ野球選手になったからには1億円もらってみたかったけど、優勝できなかったし、個人的にも終盤失速したのが響いてしまったので」と納得のサインだった。

 1億円プレーヤーになれなかった理由は分析済みだ。前半戦の良かった時の映像と見比べ、下半身の粘りがなくなっていたことに気がついた。「来季は1年間通して活躍できるように、このオフ、下半身を中心に鍛えたい」と都内のトレーニングジムと契約して励むことを決めた。

 「筋トレはできればやりたくない」と言うほどだった男が目覚めた。それも今季の悔しさを味わったからだ。「打撃フォームを変えるのではなく、今の打撃フォームに耐えられる体をつくりたい」と決意を語った。

 個人的な目標は100打点。そしてタイトルの獲得だ。「今年は狙える位置にいて、失速して届かなかった。来年は、という思いでやりたい」。今季、ヤクルトの快進撃を支えた主砲が、さらなる進化を目指す。【竹内智信】