スピードは足だけではない。ソフトバンクの2年連続盗塁王、本多雄一内野手(27)が福岡市内の福岡ヤフードーム内で契約更改交渉を行い、9000万円増の2億円でサイン。内野手では史上最速タイで2億円に到達した。(金額は推定)

 提示された金額に、本多はわが目を疑った。「素直にビックリしました。2億円突破は信じられないし実感もないけど、それにともなった技術と精神力をつけていかなければいけないと思いますね」と、即サインした。昨オフ、1億円を突破し、わずか1年で2億円に届いてしまった。

 144試合フルイニング出場を果たし、走攻守でチームを引っ張った。打率は3割5厘で初の3割超え。自己最多の60盗塁で、2年連続で盗塁王に輝いた。二塁手としても広い守備範囲でゴールデングラブ賞を獲得。「守備のポジショニングなどベンチでしか分からない部分もあり、そこを目に見えないポイントとして評価した」と石渡茂編成育成部長(63)は説明した。

 3年連続タイトルへ今季7割7分9厘だった成功率のアップが課題。自主トレから股関節のトレーニングを積極的に取り入れる。「成功率を考えるとまだまだ。いかにアウトを減らすかですね。70盗塁は不可能じゃないと思ってます」と自信を見せた。投手の3本柱が抜け、二遊間を組んでいた川崎も海外移籍。「来年ホークスが弱くなったと言われたくない」と、2年連続日本一へ突っ走る。【前田泰子】