腰の張りでWBC日本代表から外れた広島栗林良吏投手（26）が14日、先発投手の残留練習に合流したマツダスタジアムで心境を語った。
「本当は戦力になりたかったですし、自分としては戦力になりたかった気持ちが一番。そういう気持ちです」
WBC1次ラウンドの初戦9日中国戦、登板に向けたストレッチ中、腰に違和感を覚えた。患部は徐々に良化しており「準々決勝で投げられるように」と1次ラウンド最終戦の12日には5、6割の力でブルペン投球も行っていた。すでに痛みは「自分の中ではゼロだと思っています」。登板に向けて強度を上げていこうとしていた中での離脱に、無念さがにじむ。
世界一は、残る侍戦士たちに託す。「迷惑をかけた思いが強い。最後“一緒にユニホームを着られて良かった”ということと、“みんなが（世界一になって）シャンパンファイト、ビールかけをすると思うので、自分も家で参加します”ということを伝えました」。オーストラリア戦後の記念撮影を促してくれたダルビッシュ（パドレス）からは「悔しいと思うけど、もう1回一緒のプレーできるように頑張ろう」と声をかけてもらった。
悔しさを胸にしまい、シーズンに向けた第1歩を踏み出す。この日はジョグやストレッチのみ。近日中に病院で検査を予定も、明日15日からキャッチボールを再開する。「開幕までには普通に復帰して、チームの戦力になりたいなという気持ちが一番。もちろん悔しい気持ちとかもありますし、申し訳ない気持ちでいっぱいですけど、できるだけ早く切り替えてカープの一員として、カープの戦力となっていけたらいいのかなと思います」。広島の絶対的守護神は早期復帰を視野に歩みを進める。【前原淳】
