腰の張りを理由にWBC日本代表の登録から外れた広島栗林良吏投手(26)が22日、日本代表のWBC優勝を祝福した。マツダスタジアムでの練習後、「たっちゃん」Tシャツを着て報道陣の前に姿を見せた。

「すごくうれしい気持ちです。本当だったら、あそこにいたいなという気持ちもありますけど、世界一になれたことはすごいうれしいです」

栗林はWBC1次ラウンド初戦の9日中国戦中に腰に違和感を覚え、準々決勝に向けて調整していたが、登録から外れることとなった。それでも準決勝メキシコ戦後には高橋宏から「明日、一緒にがんばりましょう」というメッセージが届き「頑張ります、じゃなくて、頑張りましょう、というのがうれしかった」。

この日は11時から練習を開始し、WBC決勝の試合終盤のタイミングでマツダスタジアムのマウンドで投球練習を行った。「たまたまです」と言いつつも「(意識)しましたよ。モチベーションを上げて今日のブルペンに入ろうと思ったので、自分が(WBC決勝の)9回のマウンドにいると思って練習しました」。ダルビッシュ直伝カットボールを試投するなど35球を投げ、優勝の瞬間はタブレットで見届けた。

侍ジャパンの世界一に喜びを感じるとともに、歓喜の輪に加われなかった悔しさも当然ある。「本当はあの場にいたい思いが強い。自分もあの場にいて優勝の歓喜の輪に入りたいなと思いますし、みなさんが喜んでいる姿を見ていると自分も頑張らなきゃという気持ちにもなった。次回大会は選ばれて最後まで入れるように自分なりに努力をしていきたいなと思います」。26年開催を予定する次回大会への意欲を示した。

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