<WBC日本代表合宿>◇第1日◇15日◇宮崎

 侍ジャパン期待の先発候補、前田健太投手(24=広島)の右肩に異変が起きている可能性があることが15日、分かった。宮崎合宿初日のこの日はブルペン入りしなかったが、2日目の今日16日も本格的な投球練習を行わない予定であることが判明した。投手15人の候補の中で1人だけ、2日目までにブルペン入りしない異例の調整パターン。関係者の情報を総合すると、何らかのアクシデントが起きている疑いがある。

 田中と並ぶ、ローテーションの核に不安要素が出てきた。前田は前日14日、広島の紅白戦に登板。登板翌日ということを考慮すればブルペン入りの回避は定石。ただ、2日連続で見合わせるとなると、17日の広島との強化試合は「ぶっつけ本番」。調整期間中とはいえ登板間のルーティンとして不自然とも言える。

 広島の日南キャンプ中には8日のシート打撃を右肩の疲労を理由に回避し、その不安が解消されていない可能性は否定できない。強い使命感でWBCに向けて急ピッチで仕上げているが、その代償を負ったとしても不思議ではない。

 前田は1次ラウンド2戦目の中国戦の先発が有力視されている。「17日の実戦でしっかり結果を出せたらいいと思います」と話し、本番へ向けた調整を続行していくことを強調した。ただ最悪の状況なら侍ジャパンにとっては大きな痛手。先発陣の再考を迫られることになる。