グラウンドでも頼もしさを存分に見せつけた。フリー打撃で左腕の田口と対戦。投手との対戦は今年初だったが、18球中15スイングで安打性は8本。すべて中堅から右方向だった。「何カ月も投手を見ていないから引っ張れないでしょ」と苦笑いしつつ「コンパクトにミートだけを心掛けた結果、逆方向にきれいに打てた。最初にしては良かった」と納得の表情を見せた。

 右打ちの精度はWBCでの活躍の指標となる。ストライクゾーンが外角に広いといわれる国際大会では、逆方向への打撃はポイントの1つ。過去3度のWBCでも青木ら逆方向にも打てる打者が結果を残した。この日の打撃なら昨季のセ・リーグに続いてWBCでの“首位打者”も十分狙える。それでも「調整は順調。でも国際大会は投手がセットポジションで止まらなかったりするので対策をしないと」と抜かりはない。窮地を救うのはお手のもの。坂本勇が“大谷ショック”を振り払う。【浜本卓也】