第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)が3月6日から開幕! 2大会ぶり世界一を狙う侍ジャパンだが、参加国も有力選手で戦力を整え、頂点を目指す。現役バリバリのメジャーリーガーも多数出場予定。スーパースターを紹介する。

ヤンキースで捕手転向! 黒田の女房役も

フランシスコ・セルベリ捕手 1986年3月6日、ベネズエラ生まれ。母親はベネズエラ人で父親がイタリア出身。少年時代は投手と内野手としてプレーしていたが、強肩を買われて03年、ヤンキース入団と同時に捕手転向。08年9月のホワイトソックス戦でメジャーデビュー。ヤ軍では黒田博樹ともバッテリーを組んだ。13年にAロッドが薬物スキャンダルで話題になった際、セルベリも禁止薬物の提供を受けていたとメディアにリークされ、50試合の出場停止処分を受けた。14年オフにトレードでパイレーツへ移籍し、正捕手として活躍。昨年6月に左手手術を受けて長期離脱した。13年は出場を辞退しており、WBCイタリア代表は09年以来2度目。メジャー通算9年で481試合に出場し、打率2割8分、18本塁打、168打点。185センチ、95キロ。右投げ右打ち。

イタリア代表のフランシスコ・セルベリ捕手
イタリア代表のフランシスコ・セルベリ捕手

どこでも守れる! 内野のユーティリティープレーヤー

ダニエル・デスカルソ内野手 1986年10月19日、米カリフォルニア州生まれ。カリフォルニア大デービス校から07年ドラフト3巡目指名を受けてカージナルスに入団。10年9月のパドレス戦でメジャーデビュー。二塁、三塁、遊撃とどこでもこなせる内野のユーティリティープレーヤーとして重宝され、11年148試合、12年も143試合に出場。14年5月のカブス戦では、投手として登板して打者1人を打ち取ったことがある。昨季まで2年間ロッキーズに在籍し、今年2月に年俸150万ドル(約1億7300万円)でダイヤモンドバックスと契約した。WBC代表選出は今回が初となる。178センチ、86キロ。右投げ左打ち。

イタリアのダニエル・デスカルソ内野手
イタリアのダニエル・デスカルソ内野手

野球規則変えた! 珍しい「スイッチ投手」

パット・ベンディティー投手 1985年6月30日、米ネブラスカ州生まれ。07年ドラフト45巡目でヤンキースに指名されたが入団せず、翌年20巡目で再びヤ軍から指名を受けてプロ入り。大リーグでも珍しい「スイッチピッチャー」として知られる。本来右利きだが3歳の時に左でも投げ始め、プロ入り後も両方を磨いた結果、野球規則を変えることに。ヤ軍傘下1Aに所属した08年、両打ちのエンリケスと対戦した際、打者が右打席に入ったのを見て右で投げようとし、打者は左打席に…というやりとりが続いた。これがきっかけで、投手が対戦前に左右のどちらかを明らかにしなければならないという新ルールが設けられた。前回大会は右肩故障のため、左投げのみの登板だった。今度こそ「スイッチ」が見られるかに注目。メジャー通算2年で2勝2敗0セーブ、防御率4・97。185センチ、83キロ。両投げ左打ち。


リリーフ専門 昨夏ヤンキースの一員に

トミー・レイン投手 1984年11月2日、米ミズーリ州生まれ。07年ドラフトでダイヤモンドバックスから26巡目指名されて入団。12年シーズン序盤まで傘下マイナーでプレーし、トレードでパドレスに移籍した同年8月のブレーブス戦でメジャーデビュー。当初からリリーフ専門の登板で14年、15年はレッドソックスに在籍。昨年6月に自由契約となり、8月にレ軍の宿敵ヤンキースの一員となった。昨季トータルで63試合に登板し、2勝1敗1セーブ、防御率3・63。今大会のイタリア代表投手陣にはメジャー経験者が少なく、前オリックスのマエストリとともに投手陣の軸となりそう。188センチ、88キロ。左投げ左打ち。

イタリアのトミー・レイン投手
イタリアのトミー・レイン投手

11年ドラフト1巡目指名の若手有望株

ブランドン・ニモ外野手 1993年3月27日、米ワイオミング州生まれ。イースト高から11年のドラフト1巡目(全体13位)でメッツから指名され、プロ入りした若手有望株。13年に傘下マイナー1Aのサウス・アトランティックリーグでオールスターメンバー入り。同年と15年にはマイナーリーグのオールスター戦、フューチャーズゲームに選出された。15年オフにメッツとメジャー契約を結び、40人枠入り。昨季開幕こそ3Aで迎えたが、6月25日に初昇格。同26日のブレーブス戦に7番右翼で先発出場し、メジャーデビューを果たした。計32試合で打率2割7分4厘、1本塁打、6打点。190センチ、92キロ。右投げ左打ち。