小林は最後まで獅子奮迅の働きだった。

 先発菅野、2番手千賀を好リード。内角も果敢に要求。6回には強肩でA・ジョーンズの二盗を阻止した。「刺せたことは良かった」。8回に代打を送られるまで米国打線を2点に抑えたが、負けた。「悔しいですが、すごくいい経験をさせていただいた」と、振り返った。

 正捕手不在といわれた中で、結果でポジションを勝ち取った。投手陣の良さを引き出し、打っても打率4割5分。攻守で輝き、ラッキーボーイとなった。「自分がここまで出来るとは思わなかった」。手にした自信は、これからの野球人生に生かす。「今の悔しい気持ちを忘れず、現状に満足せずに成長していきたい。泥くさく、必死に頑張っていきたい」。ひと回り大きくなって、帰国する。