ボクシングの2012年ロンドン五輪代表だった近大ボクシング部の男性監督(29)が、教え子の女子選手にセクハラ行為をしたとして、大学から自宅待機を命じられていることが11日、分かった。アマチュアを統括する日本ボクシング連盟はセクハラ行為を認定。山根明会長は「(本人から反省の言葉は)一切ない。悲しく悔しい」と話し、近く男性監督を除名する方針を示した。

 男性監督は昨年4月に就任。山根会長によると、6月28日に選手の母親から連盟に訴えがあった。母親から受け取った文書を基に選手にも確認したところ、監督は昨年から日常的に性的行為を求める言葉を発していたほか、後ろから抱きつくなどの行為や「言うことを聞かなければ練習を見ない」という趣旨の発言もしたという。同会長が監督に電話でただすと「冗談で言った」と話したという。

 男性監督は6月29日から自宅待機している。大学側は監督や部関係者から聞き取り調査をしているといい「(監督は)ハラスメント行為があったことは認めている。まとまり次第、処分を決定する」と説明した。

 近大ボクシング部は全日本大学王座決定戦を10度制した名門。09年に部員2人による強盗事件を受けて廃部となったが、12年10月に復活した。現在の部員は男子26人、女子4人。

 また、近大や山根会長によると、近大ボクシング部ではことし3月の練習中、男性総監督が男性コーチをしかる際に暴力を振るったとして、6月に辞任しているという。