WWEヘビー級王座に初挑戦した中邑真輔(37)が王座獲得に失敗した。「インドの怪人」と呼ばれる王者ジンダー・マハルに挑戦。得意の蹴りなどで試合を優位に進めたが、乱入した王者側の仲間を蹴散らした後のスキを突かれ、敗れた。日本人初のベルト獲得とはならなかったが、看板興行の「スマックダウン」初登場から約4カ月で頂点にあと1歩までたどり着いた。

 日本人初のWWEヘビー級王座が、中邑の手からこぼれ落ちた。三角絞め、蹴りでマハルを追い詰めた。だが、試合途中に乱入し、妨害を繰り返した王者側のシン・ブラザーズを得意技のキンシャサ(ボマイェ)で退けた直後。背後から忍び寄ってきたマハルに捕獲され、カラス(コブラクラッチスラム)をまともに食らった。11分25秒、無念の3カウント。王座初挑戦は逆転負けで終わった。

 春の「レッスルマニア」と並ぶ、WWEの真夏の祭典「サマースラム」。そのセミファイナルに中邑は登場した。入場曲「ライジング・サン」のバイオリンによる生演奏に合わせて不敵な笑みを浮かべると、場内は熱狂。1万6128人の大声援に後押しされた。WWE傘下のNXTで米国デビューしてから約1年4カ月。NXTでエースとして活躍し、4月に昇格した1軍「スマックダウン」でも主力級の活躍を続けてきた「ロックスター」の面目躍如たるファイトだった。