昨年11月の世界ユース金メダリストで、アジアユースも2連覇したバンタム級の堤駿斗(はやと、千葉・習志野3年)が岡山・関西の松井斗輝を5-0判定で破り、高校6冠に王手をかけた。オーソドックススタイルから、ほぼ左ジャブのみで着実にポイントを重ねた。

 「今日は全部左でいいつもりで、やりました。3ラウンド戦うことに慣れたかったし、相手のパンチを見切って戦いたかった」。初戦の2回戦は1回40秒KO勝ち、準々決勝は1回1分37秒RSC勝ち。早期決着が続いたことを踏まえ、予定通りフルラウンドを戦った勝利に満足そうだ。

 高校8冠に挑む今永虎雅、荒本一成の王子工コンビもすごいが、堤は、世界2階級王者のWBOスーパーフライ級王者井上尚弥もなし得なかった世界ユースのタイトルを手にした“怪物候補生”だ。「最後は倒して終わりたい。力でひねりつぶす戦いがしたいですね」。9日の決勝でのポテンシャル全開を予告した。