ボクシングの日本ウエルター級王座統一戦の前日計量が6日に都内であり、同級王者有川稔男(32=川島)が66・5キロ、暫定王者坂本大輔(36=角海老宝石)がリミットの66・6キロでパスした。

 試合は7日に東京・後楽園ホールで行われる。両者は4月に対戦予定も有川がスパーリングでアゴを骨折し、これを受けて坂本が6月の暫定王座決定戦に勝利していた。

 試合の3週間前に骨折した有川は「病院のベッドで申し訳なく、情けなく、一瞬引退もよぎった」と吐露した。9月にプレートを摘出してスパーを始めると「何かが変わって、レベルアップが加速し、総合的に一段上がった」という。坂本には14年に初回TKO負けした。「あれから映像はよく見ていて、この1年もずっとイメージしてきた。最終的に倒すのが自分のボクシング」とKO初防衛を誓った。

 坂本は有川から「4月はすいませんでした」と頭を下げられたが「おかげで王者になれた」と笑顔だった。「王者になってレベルアップし、20年目にしてボクシングができるようになってきた。判定で勝ちたい」。アマ時代に初戦にKO勝ちも再戦で負けた経験もあり、SNSでその相手と交流して「いろいろ分かって、いい練習もできた」と話す。「冷静に熱く」をテーマに「見たことのない坂本を見せます」と自信たっぷりだった。