3階級制覇を狙うWBA世界バンタム級2位井上尚弥(25=大橋)が21日、横浜市内の所属ジムで後援会メンバー30人を招いたスパーリングに臨んだ。5月25日に同級正規王者ジェイミー・マクドネル(32=英国)への挑戦(東京・大田区総合体育館)を控え、英国から招いた10戦無敗となるフェザー級のラザ・ハムザ(25)、スーパーフェザー級のリー・ウッド(29)を相手に8回にわたるスパーリングを披露した。

 身長178センチと長身の王者マクドネル対策のため、17日から2週間の予定で、同じ身長のハムザを軸に拳を交えている。この日は緊張感あふれる打ち合いを展開し、スパーリング終了後には大きな拍手も起こるほどだった。練習前には弟拓真も交えて一緒に記念撮影にも応じた井上は「ケガもなく、良い感じで調整できてよかったです」と安堵(あんど)の笑みを浮かべた。大橋秀行会長(53)は「新しい階級なので、1回は長いラウンドをやっておきたかった」と収穫あるスパーリング内容に納得した表情だった。