WWE挑戦のため退団する紫雷イオ(28)が20人掛けを行った。17日の後楽園大会がラストファイトとなる紫雷は、団体の全レスラーと1分1本勝負で対戦。初戦の小野崎玲皇、羽南に連勝すると、ゾーイ・ルーカスから15人連続で1分時間切れ引き分け。18人目の花月に唯一の黒星を喫し、岩谷麻優、渡辺桃とは引き分け。最後の渡辺には試合終了後に、ムーンサルトプレスを決め、場内アナウンスが「1分58秒、勝利」を宣告した。

 相手の技を受け続け、紫雷の技をあえてかけてくる選手、キスをする選手、抱き締める選手と、それぞれが紫雷との別れを惜しんだ。2勝1敗17時間切れ引き分けの結果に終わった紫雷は「20人は長かったけど、あっという間。まだまだ出て来るのかと思ったが、それだけたくさんの人が自分にかかわってくれたんだと思った。ダメージとともに、思い出がよみがえった」としみじみと話した。

 紫雷は、07年3月4日に新木場1st Ringでプロデビューした。観客50人のガラガラの会場だったが、この日は408人の超満員だった。紫雷は「プロレスが、スターダムが私の人生のすべて。スターダムが私を成長させてくれたから、私は旅立つことになりました。これからもプロレスに全力を尽くします」と仲間やファンに約束した。