ボクシングWBC世界スーパーバンタム級2位亀田和毅(27=協栄)が、3年ぶりの世界戦で2階級制覇を狙う。協栄ジムが10日に都内で発表した。

11月12日に東京・後楽園ホールでのWBC世界同級暫定王座決定戦で、同級1位アビゲイル・メディナ(30=ドミニカ共和国)と対戦する。王者レイ・バルガス(27=メキシコ)が肩の故障で手術のため、WBCが2人に暫定王座戦を指令していた。

亀田は13年にWBO世界バンタム級王座を獲得し、3度防衛後に王座を陥落した。15年にWBA同級王者ジェームス・マクドネル(英国)に2度挑戦も連敗。その後は階級を上げて、昨年に国内復帰戦など4連勝し、4度目の世界挑戦を目指していた。国内での世界挑戦は初めてで「いよいよチャンスがきた。ずっと日本でやりたかった。恩返しのためにも、きっちり勝って2階級制覇したい」と自信を見せた。

相手のメディナは現在スペイン・バルセロナを拠点にしている。弱点を突く試合巧者で、右のオーバーハンドに威力ある170センチの右ボクサーファイター。19勝(10KO)3敗2分けで欧州王者となっている。ユーチューブで見たという亀田は「パンチはあるが、得意なスピードと上がっているパワーで倒せると思う。相手は持たん。亀田家にベルトを取り戻す」と宣言した。

発表会見には長兄の亀田興毅トレーナー兼イベントプロデューサーも同席した。「老舗の名門ジムの世界戦と舞台は整った。あとは和毅が結果を出すだけ。亀田家の大復活。亀田家ここにありを示してほしい」と期待した。協栄ジムにとっては、12年大みそかのWBC世界スーパーフライ級王者佐藤洋太のV2戦以来となる男子の世界戦開催。国内1位のジム出身世界王者を13人に伸ばすことができるか。