力道山やジャイアント馬場のライバルとして知られる伝説の覆面プロレスラー、ザ・デストロイヤーさん(本名リチャード・ベイヤー)が7日(日本時間8日)、米ニューヨーク州北部バファロー郊外の自宅で死去した。88歳だった。

◆4の字固めの使い手 米国で「フィギュア・フォー・レッグロック」と呼ばれ、デストロイヤーのオリジナル関節技として日本で広まった。技を仕掛けられた相手の両足が4の字になっていることが由来。テコの原理で、膝の靱帯(じんたい)を伸ばし追い詰める。デストロイヤー型は、左足のつま先が相手右太モモの下にロックされ、外れにくい。ただ、力道山戦のようにうつぶせるにされると攻める側の両ヒザに体重がかかって攻守が逆に。日本では95年10月の新日本東京ドーム大会で武藤敬司が高田延彦の足を狙ってドラゴンスクリュー、低空ドロップキックを連発した上で4の字固めでギブアップを奪って脚光を浴びた。現在では武藤式4の字固めの流れを、新日本の棚橋弘至らが継承している。