世界3階級覇者のWBO世界フライ級王者田中恒成(24=畑中)が、井岡のファイトを視察した。

井岡のTKO勝ちをリングサイドで見届けると「すごいね」とつぶやき、拍手を送った。「ポイントはパリクテ有利に進んでいたと思うけど、ワンチャンスを逃さなかった。7回に相手がラッシュをかけてきて、それがどう出るかと思ったけど…。正直、まさかKOで勝つとは思わなかったです」。自分より先に世界4階級制覇を達成した“先輩”に「この試合、大事な試合で強い相手にKOで勝つのは、すごい。技術はもちろんボクサーとしてすんごいです」と賛辞が次々に口を突いた。

田中は8月24日の同級1位ゴンザレスとのV2戦をクリアすれば、年末にも世界4階級制覇に向け階級をスーパーフライ級に上げ、井岡をターゲットに、交渉を進める可能性がある。「それは階級を上げてからの話。今日は純粋に強い選手2人の試合を見に来ました。(まず)俺のやることはそれ(防衛成功)しかないですよ」と話すにとどめた。